5/29/2012

#63 映画『THE JOYUREI 〜女優霊〜/DON'T LOOK UP(原題)』

メンヘラ映画監督がルーマニアのオバケホテルで怪現象に襲われるホラー。中田秀夫監督「女優霊」のハリウッドリメイク。リシャッド・ストゥリック、ヘンリー・トーマス、カルメン・チャップリン他。監督フルーツ・チャン。2010年アメリカ

映画THE JOYUREI 〜女優霊〜の画像

デビュー作のヒットによって一躍有名となった若手映画監督のマーカス(リシャッド・ストゥリック)はその後スランプに陥っていた。というのも彼はたびたび映画のワンシーンのような幻覚を見るクセがあって、デビュー作も幻覚による"ひらめき"が元になっていたのだが長年悩みのタネだった。
そこへ最愛の恋人が病に倒れ彼の精神に追い打ちをかけた。もちろんそんな状態で作った二作目はスベッてしまった。

そんな彼にある日、最後のチャンスと言わんばかりの新作オファーが舞い込んでくる。マーカスは再起をかけ自分の幻覚の元になっている映画のリメイクを撮ろうとスタッフを連れてルーマニアの古びたホテルへ向かう。
この映画ってのが中世ルーマニアでマーティアちゃんという娘が村人に惨殺されたという実話を元に作られた話なんだが、実はこの映画はスタッフの変死によって完成しておらず、お蔵入りの作品だという事を撮影中に知らされる。
そんなハズはない子供の頃に観たんだとマーカスは驚きおののくも撮影を続けることにしたんだが、人影が映り込んだり機材が故障したりと奇妙な現象が次々と起こり始め…。


ー感想ー

まず今作は「女優霊」のリメイクと謳ってますが別物だと思って下さい。多少の共通点はありますが、ほぼオリジナルストーリーと思って問題はありません。色々詰め込み過ぎちゃったのか含み要素が多いです。匂わせてるんだけど結局何の説明もない。こういう点がいくつもあります。
で、結論的には今作では悪魔の仕業ってオチなんですが、こういうジャパニーズホラーのリメイクに言えることって日本的な怖さである「心理的恐怖」を描ききれないと思うんだよね。というか感覚が違うのだと思います。
「目に見えない恐怖」よりも「目に見える恐怖」ってのが好きなんだろうな〜。だから悪魔とか登場させちゃうんだと。
なので本家と切り離して観るのがオススメですね。それにグロ描写は充実してるんで純粋にそっちを楽しめば問題ないと思います。